メメント・モリとは何か?

メメント・モリ(memento mori)という言葉を聞いたことがあるでしょうか。メメント・モリは、ラテン語の警句であり、直訳すると「死を想え」という意味です。最近「死」について考える機会がありましたのでメメント・モリについて今回は紹介したいと思います。

メメント・モリとは?

出典:聖書と歴史の学習館

「メメント・モリ」とインターネットで検索するとモンストのキャラが出てきますが、本来はラテン語の警句であり、直訳すると「死を想え」という意味です。意訳すると「自分にいつか必ず訪れる死を忘れるな」という意味になります。

古代ローマでは、戦(いくさ)に勝利した将軍が凱旋パレードを行う際、「今日は良くても明日はどうなるか分からないから気を抜くな」ということを思い起させるため、使用人が後ろから「memento mori(死を忘れるな)」と言っていたと伝えられています。

このメメント・モリの一般的な解釈には2つあります。一つは「人間どうせ死ぬんだから生に執着するな」という解釈。もう一つは「人間どうせ死ぬんだから今の生を楽しめ」という解釈です。

出典:カラパイア

上記古代ローマで使われていたのはどちらかといえば後者の意味になりますが、「今はよくても明日は死ぬかもしれない。だから浮かれすぎるな」という戒めであり、「今を楽しもう」というのとは若干異なる印象です。いずれにせよ、歴史的にはこちらの解釈はあまり使われなかったようです。

前者の解釈は、キリスト教や芸術作品などで広く使われたものであり、終末観の高まった中世ヨーロッパでは盛んに唱えられました。「死の舞踏」という美術様式では、死を象徴する骸骨が人間のそばに立っていたり、踊っていたりと様々な作品において描かれています。中世ヨーロッパでは疫病(ペスト)や戦争、魔女狩りなど、否が応でも生の中に死を感じさせる世の中であり、メメント・モリが死のモチーフとして描かれたのはとてもよく分かります。

ミスチルとXファイル

花 -Memento-Mori-は、1996年4月に発売されたMr.Children11枚目のシングルで、累計売上は約153万枚を記録しました。当時はCDがよく売れた時代でもありますが、ミスチルもヒット曲を連発させていました。「負けないように枯れないように笑って咲く花になろう~♪」

私がメメントモリの言葉を知ったのは確かこの曲からです。ただ、当時この曲からはあまり死生観のようなものが感じられなかったので、意味を調べてもふ~んというくらいで特に何も思わなかったように記憶しています。いや、今思えば花というものは、枯れる存在であるからこそ咲いている状態が美しいのであり、人生も花のように輝かせたいという生と死を意識した歌なのだろうと思います。

私がメメントモリに興味を持ったのは、Xファイルシーズン4のエピソード。いわゆる「ミソロジー系」のエピソードの中で最高傑作と言われる話で、癌に侵されたスカリーが死ぬんじゃないかと、死を非常に意識したストーリーだったように記憶しています。Xファイル、とても懐かしいです。

死を想うと・・・

出典:残るものーがん患者のメメント・モリ

生と死は反対の言葉ですが、全くの正反対にあるのではなく隣り合わせにあります。生きるということは死に向かっているわけですからね。

最初からゴール(死)がセットされている。しかも、それがいつ訪れるかわからない。そうである以上、今ある生を一生懸命生きる、これがメメント・モリだと私は考えています。むしろ生に執着したいですね。「もうやり残したことはない」と言って安らかに死んでいく、そんな人生であればどんなに幸せでしょうか。